外耳炎治療のポイント
3月20日(水)
※3月臨時休診のお知らせ
30日(土) は臨時休診となります。
ご迷惑をお掛けしますが、何卒宜しくお願いします。
花粉もよく飛んで診察しづらい時期となってきました
診察中にくしゃみを何度もしたり
目が真っ赤に腫れているかもしれませんが。。。
そっとしておいてください(笑)
暖かくなってくると
皮膚病の患者さんが増えるということを以前もお伝えしましたが
皮膚病同様、耳の病気も増えてきます
耳の病気のほとんどは外耳炎という病気なのですが
原因のほとんどは耳垢が溜まりすぎて
そこで繁殖した酵母菌(マラセチア)や細菌のことが多いです
(もちろんそれ以外にも耳ダニやアレルギーが関与していることもあります)
注意してほしい犬種は・・・コッカー、プードル、テリア、柴、レトリーバー系などですね
症状として耳を掻くというのはもちろんで分かりやすいのですが
頭を振ったり、床にこすりつけたりする症状もあり中々気付かれないこともあります
そして耳の病気なんて大したことないと甘く見ていると意外と大変なことになってしまいます
菌が鼓膜よりも内側に入り込んでしまうと
中耳炎や内耳炎により平衡感覚がなくなってしまったり
炎症がどんどん続くと骨化といって耳が硬く肥厚してしまい
耳の穴(耳道)自体が塞がってしまうこともあります
こうなると手術が必要になることもあるので甘く見てはいけません
先日来院されたワンちゃんですが
耳が真っ赤に腫れて肥厚し、耳の穴も狭くなってしまっています
何より辛いのは痒い・・・ということです
そこで耳垢検査により何が感染しているのかをチェックしました
今回はマラセチアと細菌が耳垢に多数見られました
そこで治療を開始していくのですが
外耳炎の治療で一番大切なこと
それは何よりも「耳掃除」だと思っています
よくおられるのが外耳炎だから耳のお薬だけちょうだいという方
もしくは治療はしているけれども点耳薬だけさしている方
これでは正直治りません
「なぜ外耳炎になったのか?」
ほとんどの場合は
「耳垢が溜まり、それを栄養源に菌の感染が生じたから」です
点耳薬をさせば一時的には耳の痒みも治まり楽になるかもしれません
しかし菌の温床である耳垢が大量に残っている限りすぐに再発してしまいます
大事なのは
「耳洗浄で耳垢を徹底的に取り除いた後に、点耳薬を入れるということ」
当たり前なのですが、できていない方も多くいらっしゃいます
もちろん最初は痒みだけじゃなく痛みもあるので
内服薬を飲ませたり、洗浄を優しくする必要はあります
そこで今回も自宅で当初は毎日~二日に一回は耳洗浄を頑張ってもらいました
その後に点耳薬を入れてもらい内服薬も飲ましてもらいました
治療開始2週間ほどですが
おかげで腫れもすっきりと引いてくれて痒みもありません
もちろん耳掃除は治った後も定期的に行わないと
耳垢がたまってくると再発してしまいます
人間でも定期的に耳かきや綿棒で掃除していますよね?
同じようにワンちゃんでも定期的なケアをしてあげてほしいと思います
このように外耳炎の治療は飼い主さんの協力なしではできません
毎日耳洗浄に病院に通ってもらうわけにはいきませんからね
ただただ可愛がるのではなく
毎日のケア(ブラッシングや耳掃除、歯磨きなど)をしっかりと行ってあげてください
それが病気を防ぐことにもなりますし
何よりも動物を飼っていく上での責任かと思います
では今日はこの辺で・・・・
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