アトピーでも諦めないで
6月19日(水)
※6月臨時休診のお知らせ
23日(日) は臨時休診となります。
ご迷惑をお掛けしますが、何卒宜しくお願いします。
今日は大雨で暑くジメジメした一日でしたね
こんな日はDVDを見ながら家でゆっくり休暇を過ごすことが多いです
さてさてこのようにジメジメ暑い日が続くと
皮膚病や外耳炎の患者さんが多くなるような気がします
皆さんの子達はどうですか?
痒がったり、頭を振ったりしていないですか?
今回紹介するのはアトピーで苦しむ柴犬の子です
以前にも少しお話ししたことがあるかもしれませんが
アトピーの多くは遺伝性で三歳くらいまでに発症することが多く
犬種としては柴犬、シーズー、ゴールデン、ラブラドール、シェルティーなどが多いですね
食物アレルギーでしたら食べ物さえ気をつけてやればいいのですが
アトピー性皮膚炎の場合は環境中のハウスダストマイト、カビ、花粉などが原因となっていることが多く
全てを排除することができないので治療が難しくなります
また必死に掻いていると
そこにできた傷などから細菌が感染したりして
膿皮症を併発することもしばしばあります
今回紹介する子もアトピー性皮膚炎に長年苦しんでいたワンちゃんです
初診時の写真ですが顔を含め全身、ところどころ脱毛しています
脱モスしている部分の皮膚は赤くなっており炎症を起こしているのが分かります
このような期間が長かったため
細菌やマラセチアが感染して余計状態は悪化していました
そこでまずは今ある感染を治療することから始めました
感染がある状態で痒み止めを使うと余計に悪化することがあるからです
自宅でも薬用シャンプーを使って洗ってもらい
抗生剤や抗真菌剤を頑張って飲ましてもらいました
その後感染が見られなくなってから痒み止めのお薬を使って治療していきました
すこし分かりづらいかもしれませんが
毛が生えてきて、皮膚の色もキレイなピンク色に戻ってきました
本人の痒みもほとんどなく快適な生活を送れているようです
何より以前のような美人顔に戻ったとすごく喜ばれています
こちらまで嬉しくなりますね
しかし痒み止めであるステロイドはずっと続けると副作用があるので
徐々に減量していきます
そのための手段として別の内服薬や外用薬、シャンプー療法、食事療法を組み合わせていきます
そうすれば体にも負担が少なくて、痒みのない生活を送ることができます
ただしアトピー性皮膚炎は完治することが難しく
一生つきあっていかなければならない病気です
また一生つきあっていくということは費用もかかりますし
現在では様々な治療方法もあるのでそれぞれのメリット・デメリットをよく理解する必要があります
そのためには獣医師と飼い主でのコミュニケーションがすごく重要となってきます
痒みで苦しんでいる子がいればいつでも相談していただければと思います
ちなみに皆さんはアトピービジネス(是非クリック!)という言葉をご存知でしょうか?
この記事は皮膚科専門医でもある師匠が書いたものですが一度読んで見てください
どんな分野にでも胡散臭いものはあるかと思います
間違った情報に踊らされないように皆さんも気をつけてくださいね
では今日はこの辺で・・・・
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