脳腫瘍
10月5日(金)
゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
平野:10月6日(土)午後、7日(日)、16日(火)、19日(金)
20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)
7日(百石:10月1日(月)出勤、13日(土)午後、22日(月)出勤、
23日(火)、24日(水)、25日(木)、26日(金)27(土)、28日(日)
廣畑:10月20日(土)、22日(月)、23日(火)出勤
三浦:10月1日(月)、2日(火)、3日(水)、25日(木)出勤
こんにちは。分院長です。
10月に入り少し天気が良くなったかと思いきや、またまた台風が来ているとのことです。怪我のないよう、皆さん十分にご注意ください。
今回は脳腫瘍についてです。
腫瘍は体の全ての場所で発生する可能性がありますが、中でも脳は頭蓋骨に囲まれた領域であるため、そこに発生した腫瘍は発見が難しく、診断がつかないまま進行するというケースをよく経験します。
症状は脳のどの部位に腫瘍が発生するかにより様々ですが、拡大してくると行動に何かしらの変化が起こることが多いです。
pちゃんは数ヶ月前から飲水量が激増し、1日に2リットル以上お水を飲むとのことで来院されました。また最近は固まったように動かなくなったり、かと思えば息が急に荒くなり落ち着かずにずっと歩き回っていたりと何やら調子も悪そうです。
様々な検査の結果、pちゃんは脳内に何らかの疾患が存在する可能性が高くなり、MRIを撮影することになりました。(動物のCT、MRIには不動化のため全身麻酔が必要です)
検査の結果、脳の中心部分に腫瘍が見つかりました。
(赤枠で囲った白色の部分が腫瘍になります)
しかし腫瘍の存在は明らかとなりましたが、発生部位は脳の中心部であるため細胞が採取できず、脳内腫瘍のどの種類に属するものなのか診断がつかない状況です。(脳内腫瘍には髄膜腫、組織球性肉腫、星状膠細胞腫、下垂体腺腫など様々な種類の腫瘍が存在します)
発生部位や腫瘍への造影剤の入り込み具合から今回は髄膜腫の可能性が高いと暫定的に判断しました。髄膜腫は外科による摘出が第一選択肢になりますが、今回の発生部位は脳の中心部分であるため、手術適応は低いと言えます。
第二選択肢は抗がん剤などによる化学療法ですが、髄膜腫の抗がん剤への反応は悪く、その効果はあまり期待できません。
Pちゃんはご家族と相談の上、第三選択肢である放射線療法を選択し、治療を開始しました。
現在計4回にわたる放射線治療を終え飲水量も低下して来ており、元気に過ごしてくれています。今回は根治的ではなく緩和的放射線療法ですが、その効果は間違いまくあると実感しています。
脳内に発生した病気だからといって治療法がない訳ではなく、場合によっては根治できる病気もあります。
脳内疾患の可能性が高くなったとしても、諦めずにまずは診断をつけることで治療法も自ずと見えて来ます。
日頃から動物の行動の変化に注意して、その変化を老化と決めつける前に、一度病院に相談しに来てください。
もちろんお電話でも構いません。分院はまだまだ暇ですので笑
それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、拍手をお願いします♪
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taiyo@U-KYO-Animal Hospital