やはりCTはすごい
10月19日(金)
゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
平野:10月19日(金)20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)
百石:10月22日(月)出勤、23日(火)、24日(水)、25日(木)、26日(金)27日(土)、28日(日)
廣畑:10月20日(土)、22日(月)、23日(火)出勤
三浦:10月25日(木)出勤
こんにちは、OIKE院長です。
いよいよ秋になり涼しく過ごしやすい日が続いていますね。
手術中も汗が滴れてこないようオペ帽の下にヘアバンドを巻いているほど暑がりな自分は、
もう少し気温が下がってくれてもいいなと思っています。
さて今回はCTについて少し。
先日、急に後肢が立たなくなったというダックスフントが来院しました。
経過や症状、神経学的検査からも皆さんが御察しの通り椎間板ヘルニアが疑わしい状況です。
しかしこの段階ではあくまでも椎間板ヘルニア疑いであり、仮にそうであったとしても圧迫されている脊髄(背骨の中を走る神経の束)の場所もわかりません。
そこでより詳しい情報を得るためMRI撮影を行い椎間板ヘルニアの診断、及び圧迫されている脊髄の場所を特定していきます。
ただしMRIを撮影できる施設は限られており、多くの場合は予約で埋まっているため、撮影できるのは数日先となります。
しかし椎間板ヘルニアは発症から手術までの時間が伸びれば伸びるほど後肢の麻痺が残存しやすくなり、場合によっては後肢の機能が回復しないこともあります。
今回のR君のグレードは重く、椎間板ヘルニアであれば早期の手術が望ましい状況でした。
ここで今回の本題CTの出番です。
本来MRI撮影をしないと神経の状態を細かく評価することはできませんが、脊髄とそれを取り囲む硬膜の間に造影剤を流し込むことで(脊髄造影検査といいます)、CT撮影でも椎間板ヘルニアの診断とその場所を詳細に把握することができます。
R君の脊髄造影検査の画像です。
画像を人の顔だとすると、おでこの位置に白い円に囲まれたグレーの丸が見えると思います。このグレーの丸が脊髄の断面でそれを取り囲む白い円が造影剤です。
この脊髄は綺麗な円形をしており、正常な所見です。
これは椎間板物質により圧迫されている脊髄の画像です。
先ほどの造影剤で囲まれた脊髄が右下から椎間板物質により押しつぶされ、へしゃげた円になっていることが確認できます。
この画像から椎間板ヘルニアと診断することができ、圧迫された脊髄の場所は第二腰椎と第三腰椎の間であるとわかりました。さらに右側からの圧迫であるため、脊椎に右側からアプローチして、椎間板物質を取り除くという手術計画が立てられます。
R君は来院した当日にCT撮影を行い、翌日に手術をすることができました。 発症から手術までの時間がとても短かったこともあり、術後4日目には自力歩行可能という驚異的な回復を見せてくれ、その後無事退院することができました。
MRI撮影を数日先まで待っていたら、こんなに早い回復はなかったかもしれません。
改めてCTのありがたさを実感しました。
大きな借金までして地域動物のためにCTを導入してくれた院長に感謝であります笑
(CTって本当に赤字なんですよ苦笑)
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