IMTP
12月14日(金)
゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
平野:12月15日(土)午後、29日(土)午後
百石:22日(土)午後
三浦:12月16日(日)
゜゚・*:.。..。.:*・゜セミナーのお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
パピー教室:14日(金)、22日(土)
デンタルセミナー:12月16日(日)
こんにちは。分院長です。
いよいよ寒くなってきましたね。クリスマスも間近。皆さんはどう過ごされますか。
先日病院スタッフみんなで少し早めのプレゼント交換をしました。私は看護師の清原さんから靴下とコップをもらいました。
似合ってるとは言えんけど一応着用したよ、清原さん。
さて、今回は免疫介在性血小板減少症(IMTP)についてお話します。
この病気は自分免疫系がエラーを起こし、血小板(出血を止めてくれる血球)を破壊してしまう病気です。
そのためIMTPの動物は出血が止まらなくなり、あらゆるところから持続的な出血を引き起こす恐ろしい病気です。
トリミングで皮膚が赤いと指摘され、すぐ来院されたCちゃん。
紫斑と呼ばれる内出血を示唆する病変が点在しています。本来であれば出血はすぐに止まるのでこのような病変はできません。どうやら出血を抑える力が低下していそうです。
検査したところ、血小板がほとんどなく、重度の血小板現象症であると判明しました。
血小板現象症となる病態は色々ありますが、その他の検査の結果、CちゃんはIMTPであることが分かりました。
治療方針としてはエラーを起こしている免疫系を抑えるために、高用量のステロイドと免疫抑制剤を使用します。
効果が現れるまでに数日かかるため、そこまで致命的な問題が起きないことを願っていましたが、、
なんと肺の中と消化管の中に出血が起こってしまい、呼吸困難、貧血というかなり危険な状態に陥ってしまったのです。
肺の一部が白っぽくなっていますが、これが出血を起こしている部分になります。
便は血液が混じり真っ黒く変色しています。
酸素吸入のため即ICU入院となりましたが、お薬の反応が出ないまま貧血が進んでしまい、輸血を実施しなんとか時間を稼ぎます。(血液をくれたゴールデンのMちゃん本当にありがとう!)
その後集中治療が続き、治療開始から1週間が経過した頃、ようやく血小板も増加し、出血も止まりました。
肺も綺麗になり、呼吸も問題なく今では元気にお散歩もしていて一安心です。
血小板がなくなるだけでは死に至りませんが、このように出血がいざ起こってしまうといつ亡くなってもおかしくない病気です。
今回早期に治療を開始できたこと、輸血が実施できたことでなんとか命を取り留めることができましたが、改めてIMTPの恐ろしさを実感しました。
快く血液を下さった、Mちゃんママ。本当にありがとうございました。おかげさまで、Cちゃんは元気に過ごしていますよ!
大型犬を飼われている方。今後輸血のお願いをさせて頂くことがあるかもしれません。
その際はどうぞご協力よろしくお願い致します。
それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、拍手をお願いします♪
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taiyo@U-KYO-Animal Hospital