小豆ちゃん、虹の橋へ。
7月24日(日)
いきなりのご報告となりますが、
先日、7月21日11時11分、小豆が虹の橋へと旅立ちました
16歳9ヶ月でした
スタッフ犬として処置室にいてるのを見られた方もいるでしょう
ときに圧迫排尿のデモンストレーションをしてもらうこともありました
4歳で椎間板ヘルニアグレード5を発症し、
それからは下半身麻痺、排尿障害が残りましたが
家族のサポートもあり頑張って長生きしてくれました
最近になって何となくボーッとしている時間が増えたなと感じてはいました
チックのような顔面筋肉の細かな痙攣が起こることもありました
しかし普段の健康診断では腎臓や心臓以外に大きな問題はなしでした
しかし
7月14日、院長休診の日に緊急の連絡があり「小豆が痙攣発作を起こした」とのこと
すぐさま帰宅し全身の検査を行いましたが、明らかな異常はなし
ただ意識は朦朧、脱水傾向もあったため点滴治療を開始しました
発作止めを使用し、炎症止めなどの試験的治療を行うも改善は見られず
各種外注検査や試験的治療でも反応せず
残るは頭の中だと直感的に感じて
知り合いの病院で祝日ではありましたが
7月18日にMRIとCT検査を撮らせてもらいました
検査の結果は・・・「脳腫瘍」でした
右前頭葉に発生した脳腫瘍が大きくなり、左脳を圧迫、一部は下垂体付近にまで到達するほどでした
また脳腫瘍の周囲では炎症反応が強く生じていました
病理は取れていませんが、画像から判断するに恐らく髄膜腫でしょう
今回の痙攣発作、意識消失の影響はこれで間違いありません
麻酔が覚めて状態が安定してからは、脳圧下降処置や抗炎症治療を積極的に実施していきます
同時に脳外科専門でもある頼れる後輩に手術適応かどうかも確認します
残念ながら高齢では術後合併症も多く、今回は諦めましたが・・・
最新の知見も聞いて治療の参考にしています
積極的な治療をはじめて、次の日にはだいぶ意識が戻ってきてくれました
こっちを見つめているのが分かります
ダメなことですがアイスクリームも少し自分で舐めてくれました
明らかに状態が戻ってきてくれて
あとは苦しみのないように長く幸せに生かせてやりたいと考えていた矢先・・・
明け方より急に泣き始め、鎮痛剤を投与するも状態は変わらず・・・
検査でDIC(播種性血管内凝固)を起こしていることを確認し治療を再開・・・
診察の合間合間で状況を判断していると、急に首をもちあげてこちらを見つめました
「どうしたんや?」と声をかけて頭を撫でてあげると、そこからフッと意識がなくなり
チェーンストーク呼吸という最後の状況に移行しました
そして家族に見守られながら息を引き取りました
最後の最後の瞬間になぜ私を見たんだろう?
苦しくなかったのかな?
抗炎症などの強い治療のせいで早く亡くなったのでは?
なぜもっと早くに異常に気づけなかったんだろう?
色々なことが頭をめぐり混乱し自責の念に駆られます
しかし進めなければいけないこと、やらなければいけないこともあり
立ち止まっていられません
スタッフに身体を綺麗にして最後の言葉をかけてもらい
綺麗なお花と愛用のタオルに包まれて
葬儀場へと向かいます
お焼香をあげたあとに火葬してもらいました
一つ一つ骨が綺麗に残っていました
そして首の骨の一部分
ここには「仏さま」がいてると言われています
まるでこちらに手を合わせて合掌しているかのようです
愛犬ヴィヴィが亡くなって早4ヶ月
春のドタバタを乗り越えたら、今度は小豆でした
主治医には「あの時ああしていれば結果は変わったのか?」という後悔ばかりが残ります
今回も自分のせいではないと言い聞かせる自分と、自分を責める自分が心の中にいます
命を救う仕事にはもちろん、救えない命があります
その救えなかった命を背負い、前に進む必要があるように思います
21日の診察では私が一時不在になったりとご迷惑をおかけしましてすいません
これからも変わりなく目の前の動物たちを助けるために全力を尽くしますので、ご安心ください
スタッフ犬二人がいなくなり、しばらくは寂しい日が続きそうです
「また皆で虹の橋で遊ぼうね、それまで見守っててね」
もう一度あの子達に会えるのであれば・・・精一杯今を生き切りたいと思います
院長
それでは今日はこの辺で・・・・
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