難治性角膜上皮びらん 〜なかなか治らない眼の傷〜
9月19日(月)
・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
院長:24日(土)、25日(日)
百石:9月22日(木)
学会・勉強会参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。
昨晩は予報通り凄い雨となりましたね。
昼からは趣味のテニスでもと思っていたのですが、
あいにくの雨でキャンセルとなってしまいました。
せっかくの三連休でワンちゃんを連れてお出掛けに行かれている方は
大変かもしれませんね。
くれぐれも事故等には気を付けていただければと思います。
さて今回は眼の病気「難治性角膜上皮びらん」のワンちゃんのお話です。
別名としてSCCEDs、ボクサー潰瘍 なんて呼ばれたりもします。
ボクサーに多いとされていますが、どの犬種にも発生する可能性はあります。
角膜と呼ばれる眼の表面の異常によって、
通常の点眼治療ではなかなか治らない慢性の傷が眼表面にできる病気です。
もちろん痛みもありますので、目やになどが出ます。
今回はフレンチブルドッグのワンちゃんでした。
痛みによって、目やにが出て、少し眼を細めています。
今までにも何度か発生したことがあり
以前は角膜デブリードと呼ばれる処置で良くはなっていたのですが、
今回はなかなか治りません。
(角膜デブリードの治癒成功率は50%ほど)
そのため角膜格子状切開(かくまくこうしじょうせっかい)と呼ばれる
眼の表面に細かで新鮮な傷をつける治療をおこないました。
処置前の写真ですが、
良く見ると角膜の表層の皮がめくれたように見えると思います。
これを角膜に穴を開けないように注意しながら、
針の先で細かな傷をつけていきます。
痛々しいですが、術後の写真です。
たくさんの細かな傷を眼につけて、滅菌綿棒で表層の不要な皮をめくったところです。
痛々しいですが、こうすることによって角膜上皮細胞の治癒を促進することができます。
最後に再生を促す目的で、眼瞼縫合をおこなって治療は終了となります。
このあとは2週間ほど、目薬を頑張ってもらいます。
そして二週間後・・・
少し充血は残っていますが、
目の傷はすっかりなくなってキレイに治癒しています。
このように眼の傷がなかなか治らない場合は、
別の病気や病態が隠れている可能性もあります。
当院はかかりつけ医として予防医療から高度医療までを提供できるように
スタッフが日々努力しています。
人のお医者さんと違って、
眼科から歯科、整形外科から循環器科まで何でも診ないといけないので
非常に大変ですがやり甲斐のある仕事でもあります。
このような眼科治療も含めて何でも相談して頂ければと思います。
院長
それでは今日はこの辺で・・・・
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