角膜潰瘍が治らない・・・
1月18日(金)
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國廣:1月20日(日)、25日(金)、26日(土)
こんばんは、獣医師の國廣です。
先日14日は成人の日でしたね。
無事成人を迎えられた皆様、おめでとうございます。
二十歳という年齢を聞くと、若いなぁ思ってしまうくらいには
歳をとってしまいました。
しかし、まだまだ現役バリバリで患者さんと向き合っていきます!
そんな成人の日に私は何をしていたかいうと・・・
大阪から眼科専門の先生が来てくださり、手術手技を学んでいました。
その症例は・・・
12月くらいから角膜潰瘍ができ、点眼治療の反応に乏しいフレンチブルドッグのMちゃんです。
その角膜はペロッとめくれるようになってしまい、傷の修復がうまくいきませんでした。
これを「角膜上皮びらん」と言います。
こうなっては点眼だけでは治療が難しいので、
綿棒でその上皮を剥がしていく”デブライトメント”が必要になってきます。
傷を治すために、あえて新しい傷をつくりその部分の修復力で治療を促していきます。
しかしMちゃん。それでもなかなか治りが悪かったので、
最終手段の「角膜格子状切開術」を行いました。
これが14日に教えて頂いた手術です。
名前の通り、角膜に針で格子状の傷を作り、デブライトメントよりもより多くの
修復箇所からどんどん角膜を再生させていく方法です。
以下、実際の写真を載せていきます。
まず鎮静をかけたときのMちゃんの写真がこちら。
結膜は浮腫を起こし、角膜の赤くなっている部分は肉芽といって
傷が再生する段階で形成されるものです。
まずは先程述べた”デブライトメント”をできるだけ行い、角膜上皮を剥がしていきます。
そして、針で格子状の傷を作っていきます。
この手技は、深く傷つけてしまうと穿孔を起こしてしまうので
極めて慎重に行う必要があります。
しっかりと上皮びらんを起こしている部分に格子状の傷を作ったあとは、
コンタクトレンズを装着します。
動物用のコンタクトレンズといってもほとんど人間のものと類似しています。
角膜の保護にはとても重要なものとなります。
装着後の写真は・・・
このように、コンタクトレンズには青い印がついています。
これでちゃんとついているかを一目で確認することができます。
人と違いコンタクトレンズが取れました!とは言ってくれませんからね。
術後はエリザベスカラーを装着し、抗生剤点眼を行いながら
安静にします。完治までには最低でも1ヶ月ほどかかるので
術後管理も重要になってきます。
眼科手術は思った以上に繊細で、手技の熟練を必要とします。
今後も眼科診療に積極的に取り組んでいこうと思います。
それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪
KUNIHIRO@U-KYO-Animal Hospital
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京都市内初の腹腔鏡システム、CT検査装置導入 [腹腔鏡下避妊手術、遠隔診断]
動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定