帝王切開(猫)
10月23日(木)
ブログの更新がまったくできずにご心配おかけしました
ばたばたと相変わらず忙しい日々が続いていましたが
少し落ち着いてきています
先日は帝王切開が一週間に二件もありました
そうそうあることではないんですが
病気というのは何故か続くときは続きますね
さて今回は猫ちゃんです
猫ちゃんは犬と比べると帝王切開になる可能性は極めて低いです
野良猫達が自然に子供を産んで育てているのを考えてもらえれば明らかだと思います
なので猫の帝王切開は比較的珍しい手術と言えるでしょう
なぜ帝王切開をすることになったかというと・・・
今回のケースでは
・悪露が出て12時間以上経過している
・骨盤の幅よりも胎児の頭の大きさの方が大きい
また母体の体力も落ちてきていたため
夜間の緊急手術となりました
スタッフも全員残ってくれて感謝しています
帝王切開は手術云々よりも人手が何よりもいる手術です
今回は胎児が一匹だけだったのでマシですが
帝王切開で取り出した胎児は呼吸をしていないことも多く
蘇生処置を一匹一匹してやらねばなりません
胎児の数が多ければスタッフもてんやわんやです
ここからは実際の手術写真になるので怖い方は注意してください
麻酔を深くなりすぎないようにかけた後
最速スピードで手術を進めていきます(胎児への麻酔薬の影響ができるだけ少なくなるように)
皮膚を切開後、大きく膨らんだ子宮を傷つけないように腹壁も切開していきます
開腹後はそっと子宮を取り出して来て
内容物で術野が汚染されないように注意しながら子宮を切開、胎児を取り出してきます
まだ羊膜に包まれていますね
羊膜を切開後、臍の尾を結んで外野スタッフにすぐさまに胎児を渡します
その後は落ち着いて手術を進められるのですが
それまでは全神経を集中させてのスピード勝負となるのでなかなか疲れます
そして手術は無事に終了し・・・
胎児もしっかり鳴いてくれてお母さんのおっぱいを吸ってくれました
これを見るとた疲れも一気に吹き飛びますね
人に限らず赤ちゃんの幸せそうな顔はとても癒されます
このあとも徹夜での介護をおこないましたがホッとできました
可愛く元気に育ってね
帝王切開はこのように突然の手術になる事もありますが
いつ交配したか、出産予定日は?
胎児の数はどれだけか?
こういた前情報があるとこちらも準備が整えやすいです
子供を産ましたいと考えている方は
かかりつけの先生としっかりコミュニケーションをとって
・生まれた子達をどうするのか
・帝王切開となったときの費用準備や獣医さんとの連携
・動物の出産に対する勉強
・家庭での出産、産後の準備等
計画的に出産に臨むようにして下さい
それでは今日はこの辺で・・・・
出来ましたら、拍手をお願いします♪
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