犬猫の寄生虫学④
6月19日(日)
先週診察に来た猫ちゃんに下の写真の小さな生物が寄生していました。
皆さんはこれが何かわかりますか?
答えは….
「ノミ」です!!!
それも1匹や2匹ではなく数百匹も!!!
そのネコちゃんの毛には下の写真にあるように、黒くて小さな粒が付着していました。
実はこれ、寄生していたノミの糞なんです(((( ;゚д゚)))
写真を見ただけでゾッとしてしまいますね…
この猫ちゃんは大量のノミに吸血されていたことで貧血になっていました(; ̄Д ̄)
寄生虫の怖さと、こうなってしまわないよう予防がいかに大切かということを実感しました。
ということで、今回はノミの寄生によって
ワンちゃん・ネコちゃんがどんな被害を被るかをいくつかご紹介したいと思います。
先ずは、皮膚炎が挙げられます。
ノミの唾液や糞に対して体がアレルギー反応を起こす事によって
患部が赤くなったり痒くなったりしてしまいます。
注意したいのは、一度ノミに対するアレルギー反応を起こしてしまえば、
その後生涯にわたりノミに寄生されるごとに皮膚炎を発症してしまう点にあります。
痒さのあまり体を掻きむしってしまい、慢性化すると脱毛・色素沈着・皮膚が厚くなってくる
などの症状が見られます(;´Д`)
以前、ダニは吸血するだけでなく病気を媒介するとご紹介しましたが、
それはノミも同じです。
ノミも猫ひっかき病などの人獣共通感染症を媒介するのです!!
猫ひっかき病は、Bartonella henselaeという細菌を原因に発症する病気です。
日本だけで見てみると、全体のうち約1割の猫が先程の原因菌を持っているとされています。
ただし、猫では特に臨床症状を示すことはなく、
菌を持った猫に引っ掻かれた人で問題になります(; ̄Д ̄)
人ではリンパ節が腫れ、これが数週~数ヶ月持続します。
かなりの痛みを伴いますが、幸い経過は良好で自然治癒すると言われています。
とは言っても、リンパ節の腫れが長期間続くなんて絶対に嫌ですよね(;´Д`)
これを防止するためにも飼い主の皆様にこれまでご紹介してきた
ノミ・ダニの恐ろしさについてご理解いただき、
しっかりノミ・ダニ予防をしてくださいますよう、お願い致します!
それでは今日はこの辺で・・・
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