ステント・バルーン

監修者
平野 太陽

適応疾患

  • 尿道閉塞(前立腺癌)
  • 胆管閉塞
  • 気管閉塞
  • 鼻咽頭閉塞

生命維持に必要不可欠な管腔臓器が閉塞してしまう疾患は多くあります。鼻腔や気管などの空気の通り道を閉塞する腫瘍。胆汁の通り道を閉塞する腫瘍。尿の通り道を閉塞する腫瘍。根治を目指しこれらを切除することが理想的ではありますが、非常に大きな痛みと傷、リスクと機能低下を被る覚悟が必要です。ステント設置やバルーン拡張術では根治は目指せませんが、負担なく穏やかな余生を過ごせるよう支えてあげる事ができます。

傷の大きさの比較

開腹手術

目的
根治
傷の大きさ
15cm
麻酔量
多い
入院期間
7日

インターベンション

目的
緩和
傷の大きさ
ない
麻酔量
少ない
入院期間
日帰り

ステント設置・バルーン拡張術の例

バルーン拡張
尿道拡張

前立腺癌によって尿道閉塞を起こしています。バルーン拡張術によって自力排尿が可能となります。何度でも実施できますが、ステント設置術だと閉塞は永続的に解除できます。

ステント設置
前大静脈拡張

腫瘍による大血管の圧迫により、皮膚が広範囲に浮腫み痛みを生んでいます。ステント設置術により血流が改善。浮腫みが直ちにひき、余生を穏やかに過ごすことができます。

ステント設置
気管拡張

腫瘍による気管圧迫。呼吸困難となり死に至ります。ステント設置により楽に呼吸できるようになります。カバードステントを使用することで、永続的な効果が得られます。

胆管ステント
(皮膚切開なし)

当センターでは世界初となる経皮的胆管ステント設置術を実施しております。皮膚を切開することなく、針穴だけで実施可能です。

監修者情報

平野 太陽

センター長

右京動物病医院OIKEをはじめ3病院4施設を運営。
獣医腎泌尿器学会 認定医。日本動物病院協会(JAHA) 総合臨床 認定医。
人間の医師の腹腔鏡技術 世界大会(団体の部)優勝。
Advanced Laparoscopy Masterclass in Bucharest(ルーマニア) ~腹腔鏡マスタークラス修了。
奈良動物二次診療クリニック第6期研修修了(腫瘍科、画像診断科、整形外科、軟部外科) NARCシニア研修修了。
『動脈塞栓術を利用した腹腔鏡肝腫瘍切除』を世界で初めて成功し世界内視鏡学会2025にて報告。

“話してよかった”
と思っていただけるように。
動物医療に関するご相談、
いつでもお待ちしています。

TOPへ戻る