避妊・去勢(潜在精巣)
適応疾患
- 避妊手術
- 潜在精巣
- 子宮蓄膿症
子宮蓄膿症や乳がん予防として推奨されている避妊手術。多くの動物が受ける手術ですが、一般的な開腹手術は大きな傷を作り、かなりの痛みを伴います。腹腔鏡は5mmの傷で実施でき、子宮牽引がないため痛みが非常に小さく済みます。その分麻酔の量も減らせるため、麻酔リスクが低減します。血管の視認性も向上し、開腹手術より繊細に、安全に実施できます。
傷の大きさの比較
腹腔鏡による避妊手術の手順
ステップ①
毛刈り消毒

滅菌を保つため、毛刈りと消毒を実施します。腹腔鏡手術であるためリスクは低いですが、徹底した感染防止対策を講じています。
ステップ②
トロッカー設置+気腹

トロッカーと呼ばれるトンネルを設置。CO2ガスを注入し、お腹をドーム状に膨らませ器具を挿入し手術を実施します。腹圧が上昇することで、止血効果も期待でき、より安全な手術が実施できます。
ステップ③
卵巣動静脈、子宮の切断

卵巣に付着する靭帯を切断し、卵巣動静脈を超音波凝固装置を用いて切断します。細かい血管まで鮮明に観察できます。
ステップ④
止血確認

切断した血管や、子宮から細かな出血がないかを再度チェックします。お腹の奥まで見ることができる腹腔鏡手術ならではの安全確認です。
ステップ⑤
皮膚縫合

傷口をナイロン糸で縫合し、手術終了です。抜糸がいらない皮内縫合もお選びいただけますので、お声がけください。
ステップ⑥
当日退院

痛みもほとんどなく、当日元気に退院できます。みんな嬉しそうに帰っていく姿が可愛いです。

