PLDDの方法

監修者
平野 太陽

適応疾患

  • 椎間板ヘルニア(ハンセンⅡ型)

急に後ろ脚が動かなくなる椎間板ヘルニア。その多くはダックスフントなどに多いハンセンⅠ型と呼ばれる急性疾患です。しかし鈍い痛みが継続的に続く椎間板ヘルニアも多く存在し、ハンセンⅡ型と呼ばれる慢性疾患です。キャンと痛そうに鳴く場合もあれば、ロボットのような歩き方をしたり、走らなくなったりと、高齢からくるものだと勘違いされやすい疾患です。高齢だからと決めつけずに、一度ご相談ください。

傷の大きさの比較

一般的手術(ヘミラミ)

目的
根治
痛み
大きい
入院期間
5日
実施箇所
限定的

PLDD

目的
根治
痛み
小さい
入院期間
日帰り
実施箇所
複数可能

PLDDの手順

ステップ①
毛刈り消毒

滅菌を保つため、毛刈りと消毒を実施します。腹腔鏡手術であるためリスクは低いですが、徹底した感染防止対策を講じています。

ステップ②
椎間板物質へ刺入

椎間板物質に22Gという細い針を刺入します。当センターが保有する高性能Cアームにより安全にターゲットへ刺入が可能です。

ステップ③
レーザー照射

針の中にレーザーを挿入。規定の強度、回数照射します。これにより椎間板物質が縮小し、効果が発揮されます。

ステップ④
当日退院

痛みもほとんどなく、当日元気に退院できます。術後直後から効果が見られる事も多く、尻尾を振って帰っていくうしろ姿が可愛いです。

監修者情報

平野 太陽

センター長

右京動物病医院OIKEをはじめ3病院4施設を運営。
獣医腎泌尿器学会 認定医。日本動物病院協会(JAHA) 総合臨床 認定医。
人間の医師の腹腔鏡技術 世界大会(団体の部)優勝。
Advanced Laparoscopy Masterclass in Bucharest(ルーマニア) ~腹腔鏡マスタークラス修了。
奈良動物二次診療クリニック第6期研修修了(腫瘍科、画像診断科、整形外科、軟部外科) NARCシニア研修修了。
『動脈塞栓術を利用した腹腔鏡肝腫瘍切除』を世界で初めて成功し世界内視鏡学会2025にて報告。

“話してよかった”
と思っていただけるように。
動物医療に関するご相談、
いつでもお待ちしています。

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